世界各地で増加し続ける自然災害。
中でも洪水は日本でも度々起きており、その被害が深刻となっている。
泥水に浸かってしまった家や、水が引いたあと、泥やがれきを片付ける映像を見るたびに、心が痛む。
同じく水害の多いオランダでは、第二次世界大戦後の住宅不足を解消するために
運河に浮く「ハウスボート」が住宅に進化した「フローティングハウス」が流行っている。
環境は違えど、耐水害に通ずるものはないかと思い、本レポートを作成した。
ぜひご覧いただきたい。
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1.増加し続ける、気候変動による自然災害
<災害の現状>
- 地球温暖化による気候変動は豪雨や高温などの異常気象につながり、世界の気象災害は過去50年間で5倍に増加している。
- 地球の気温が上昇したことで空気中の飽和水蒸気量が増加し、降雨量が増加、その勢いが激化し豪雨となり、洪水や土砂崩れが頻発するようになった。
- 2021年7月に欧州西部を襲った洪水では、430億ドルという巨額の損害をもたらし、240人以上の生命を奪った。
→水害から暮らしを守るためには
2.オランダに学ぶ住宅の水害対策
<持続可能な水上地域>
- 国土の1/4が海抜以下で水害の多いオランダでは、運河の水位上昇に影響がなく流されない、水に浮く「フローティングハウス」が増えている。
- 住民による実験都市「Schoonschip(スクーンシップ:オランダ語でクリーンな船)」では、住宅が浮くだけでなく、排水の再利用や庭園緑化、太陽光や熱交換を活用し、エネルギーの自給自足を実現。
- Schoonschipは住民が多額の投資を行ったうえ、設計~開発~完成までに約10年の歳月がかかった。環境改善に期待がかかるが、同様のモデルが増えることは容易ではない。
→私たちが住む日本でも、水害に備えるまちづくりが当たり前に
3.日本の水害対策も自治体任せから脱却へ
<内水氾濫に備える日本の住宅技術>
- 過去10年の日本の浸水棟数の内、 河川の氾濫による「外水氾濫」が32%を占め、対して市街地や住宅街に降った雨の排水機能が追いつかないことで発生する「内水氾濫」は2倍の68%にのぼる。
- 工務店などの民間主導で、浮力によって床下・床上浸水に耐える「耐水害住宅」が開発されている。
- 建物の安全性や耐久性を追求して、その技術を業界に普及させることで、住宅の選択肢はまだまだ増えていくことが予想される。
→避けられない自然災害から、日常の暮らしを守る住宅へ
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