我々人間を魅了するハワイの海
人気の観光地オアフ島のハナウマベイはコロナのパンデミック以降
9か月の閉鎖を経て透明度が64%向上したとの報告が上がった
これは、観光客の往来が水質汚染に寄与する裏付けとなった
その水質汚染の一因として、海水浴の際に塗る日焼け止めの成分が
海洋生態系を支えているサンゴ礁へ悪影響を及ぼすと指摘されている
急速に進んでいるサンゴ礁の減少
サンゴ礁保護への取り組みをご覧いただきたい
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1.サンゴ礁の減少が更なる海洋問題を引き起こす
<サンゴ礁から海洋環境に広がる日焼け止めの悪影響>
- 海に生息する海洋生物の4分の1が暮らすといわれるサンゴ礁域。世界全体のサンゴ礁の19% は既に失われ、残る35%が危機的な状況にある。
- 特に海が観光資源である地域で白化現象が進んでいる。要因のひとつとして、日焼け止めに含まれるオキシベンゾンはサンゴ礁にとって有害であり、毎年0.6~1.4万トンがサンゴ礁に付着する。
- サンゴ礁を住処にしている海洋生物は行き場を失い、海の生態系のバランスが崩れることで、観光資源や漁業の場が次第に無くなっていくことが懸念されている。
→サンゴ礁を守る働きは政府から企業にも広がる
2.サンゴに有害な物質を取り除いた日焼け止めの開発
<環境配慮型の日焼け止めの市場拡大へ>
- 2020年にパラオ政府は、サンゴに有害である物質を含む化粧品の販売・使用を禁止する法律を施行。続いて2021年にはハワイ政府が、サンゴ礁に有害とされる成分を含む日焼け止めの販売と流通を禁止する法律を施行。
- メーカーでは、有害物質を除いた日焼け止めの開発・製造が進んでいる。日本では大正製薬がいち早く問題に取り組み、2020年2月に改良した日焼け止めの販売を開始した。
- ただし、一部ではサンゴに悪影響があるという証拠は不十分だとして、日焼け止め製品販売禁止に反対する姿勢が示されている。
→環境配慮をリスクからチャンスへ
3.売上という結果だけではない事前評価の在り方
<顧客ニーズ可視化によるリスクヘッジ>
- 既に市場が安定している商品において、環境に配慮するために製造を見直すことはコストであり、メーカーにとってはリスクが大きく敬遠されやすいのではないか。
- 環境に配慮したものづくりがリスクでないことを裏付ける根拠により、企業のエシカルな判断と行動が定量的な評価につながることが理想である。
- クラウドファンディングに象徴されるように、顧客ニーズの多様化が可視化することで、金融機関や投資家などから資金を調達する方法にも選択肢を拡大することができると考えられる。
→環境にも経済にもうれしい未来へ
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