夏の熱中症予防に絶対に欠かせない水分補給。
街中の自販機を見ると、ときどき品切れの商品があったりもします。
しかし、6月末開催のG20の議題にもなった、
海洋プラスチック問題や諸外国のプラスチック輸入規制の流れがある中、
このまま大量にペットボトルを消費し続けていいのでしょうか?
2017年7月に中国で資源ごみの輸入禁止計画が発表されて以来、
プラスチックごみの受け入れ先が無くなってしまう懸念が高まったり、
適切にリサイクルされていない現状が浮き彫りになった事で、
世界的に脱プラスチックが注目されるようになりました。
少し前までよく「脱プラ」としてメディアで取り上げられていたものには、
「紙ストローの使用」「買い物袋の廃止」などが挙げられます。
これらは一見微々たる活動かもしれませんが、
大手企業がこのような取り組みを始めたことをきっかけに、
その業界に同じような活動が一気に広まっていく傾向があるように思います。
−プラスチックに関する過去の記事はこちら−
・世界のプラごみ動向–中国の輸入規制を受けて–
・プラスチックのエシカル消費を目指して
・プラスチックの代替素材
企業だけでなく個人でも身近な人の活動を目にしたり話を聞くことで、
初めて問題に気づいたり、具体的な解決策が見えてくることがあるのではないでしょうか?
実は当社でもこの夏、社内のペットボトル消費に対して動きがありました!
プラスチックの問題は最近メディアでも頻繁に取り上げられるようになり、
ペットボトルの飲み物を買うことに引っかかりを覚える方も増えたのではないでしょうか。
以前、当社でも社内でペットボトルの販売をおこなっていましたが、
5月開催の「530 conference 2019」への参加をきっかけに
7月から社内のペットボトル自販機の設置を止め、
ウォーターサーバーの水で喉を潤そう!という試みを始めました。
ボトル交換式ではなくフィルターで浄水するタイプなので、
プラスチックごみが極力出ない仕組みとなっています。
設置以降ペットボトルではなく、
マイボトルやマグカップで飲み物を飲む人が
以前よりも多くなったように感じます。
当社ではこのような活動を始めましたが、
世間では飲み物のごみを減らすためにどのような取り組みがあるのでしょうか?
少し調査してみました。
以前から、持参したタンブラーにコーヒーなどの
ドリンクメニューを提供してくれるカフェは存在していました。
お店によってはマイボトル促進のために
タンブラーを販売しているところもありますよね。
実は、コンビニでもマイボトルを使用できる事をご存知ですか?
ローソンではタンブラーを持参すると、
今人気のコンビニコーヒーを入れてもらうことができるんです!
(MACHI cafeの品質管理と持続可能性への取り組み,LAWSON)
また、他にもマイボトルを持参すると値引きしてくれるお店は数多いようです。
(マイボトル・マイカップに飲料を提供するお店の紹介,マイボトル・マイカップキャンペーン)
自分の好きなボトルを持ち歩けて、お得で、さらに環境にも良いのは嬉しいですね。
お店の飲み物だけではなく、誰でも無料で使用できる給水スポットを
街中に設置するという試みが世界中で広がっています。
英・ロンドンでは、ロンドン動物学会(ZSL)のメンバーらで構成される
「#OneLessキャンペーン」という団体が、
公共の場に給水機を広げる取り組みを始めています。
現在はロンドン全域に28台の給水機が設置されており、
誰もが無料でマイボトルに給水ができるそうです。
(オルタナ, ロンドンが世界初「ペットボトルフリー都市」へ, 2018年11月8日(木))
(#ONE LESS, LONDON'S DRINKING FOUNTAINS)
日本では昔から公園や公共施設に水飲み場があったりしますよね。
しかし、繁華街ではなかなか見られなかったり、
直接飲むタイプであるためマイボトルに給水は難しいと思います。
また、水道水自体は安全だと分かっていても、
誰がどんな風に使ったか分からないのもあり、
公共の蛇口の使用はどうしても衛生面を気にしてしまいます。
そんな中、ロンドン同様に日本でもマイボトルに
無料の水を給水できるスポットを作ろうと、
「水Do! ネットワーク」という団体が「Refill Japan」を立ち上げ、活動を始めたそうです。
さらに目的として挙げられている、
ー「水筒に無料で給水してくれる店舗等の「給水スポット」を増やし、
利用を広げることを目的とする活動」
(引用:水Do!, 給水スポットをひろげよう!Refill Japanキックオフ!, 2019年5月30日)
という一文から、給水機の設置だけではなく
マイボトルに無料で水を入れてくれるお店を増やすという活動もおこなっていくそうです。
コーヒーのように商品を購入しなくても
飲み物が手に入れられるようになったらとてもありがたいですね。
また、海外では給水スポットをまとめた「Tap」というアプリがリリースされており、
レストランを探す感覚で給水可能なお店を探すことができます。
そして日本でも「my mizu」というアプリが間も無くローンチされるようです!
(TAP公式サイト)
(my mizu公式サイト)
「Refill Japan」でも7月末より、「Refill Japan Map」という、
給水スポットをまとめたマップをHPにて公開していました。
(Refill Japan)
日本の水道水は安全と言われているとはいえ、
「やっぱりそのまま飲むのはちょっと…。」
とためらってしまう方もいらっしゃると思います。
調べてみるとなんと、
ボトル自体に浄水用のフィルターがついている商品を発見しました。
(クリンスイ タンブラーTM804, 三菱ケミカル・クリンスイ株式会社)
また、フィルターのみ販売されているものもあるため、
既に使っているマイボトルに入れて使用することもできます。
その中に備長炭を使用した商品を発見したのですが、
備長炭には吸着効果で水がまずくなる原因の
カルキや化学物質を吸着し取り除いてくれる効果があるそうです。
(参考:いい炭ドットコム, 備長炭で水やお酒をおいしくする)
このような商品は繰り返し使う事が可能なため、ごみも削減されて良いですよね。
今回は飲み物にまつわる様々なエコな取り組みや方法をご紹介しました。
その全てに共通することは、
「マイボトルが空になっても注ぎ足すことができる」という点だと思います。
マイボトルを持ち歩くのが億劫な理由の一つとして、
「飲み終わってしまったら、どこかで飲み物を買わなくてはいけない。
マイボトルを捨てるわけにはいかないし、荷物が増えてしまって嫌だ。」
……というものがあると思います。
実際、私たちもそう思ってしまうことがありました。
しかし、今回ご紹介した給水スポットの普及などが進むことで、
そういった持ち歩きの悩みを解消させることができるのではないでしょうか。
このような取り組みがもっと各所に広がっていけば、
どんどんマイボトルも使いやすくなりそうですね。
記事を最後まで読んでくださったあなた、
この夏はぜひマイボトルを活用してみてくださいね!
(ライター : C.E.、M.H.)
Refill Japan ホームページ
オルタナ, 「ロンドンが世界初「ペットボトルフリー都市」へ」, 2018年11月8日(木),
TECHABLE, 世界各地の給水スポットをスマホで検索できるオンラインプラットフォーム 「Tap」, 2018/11/1
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