直訳では「倫理的な、道徳的な」という意味ですが、現代では「環境や社会に配慮した様子」を表すようになり、主に「エシカル○○」という風にビジネス・ファッション・消費などの言葉と一緒に使われています。
先日もご案内した『エコプロダクツ2014』でもエシカルは注目されていました。
広い会場に多数あるブースのなかからテーマ別に館内を案内をしてくれるツアーがあり、その中から「エコ・エシカル入門」ツアーに参加してきました。
例えば日本で唯一竹100%の紙を作る中越パルプ工業㈱さん(東京 中央区)のブース。
森林の間伐については皆さんもよくご存じだと思います。
竹も同じく間伐しないと、成長が早いため光を求めて隣接する健全な森林へ浸食し、里山の生態系を破壊してしまうそうです。
また、根の張りが浅いため土砂崩れの原因にもなるのだとか。
かつては竹垣や竹籠に利用されていたものの、生活様式の変化などにより、伐採された竹は行き場を失ってしまい日本中の山で放置されていました。
そこで立ちあがったのが紙作りを本業とする中越パルプ工業さん。
竹100%の紙を資源として持続的かつ大量に使い続けること、さらに地方の方々へ就労機会を提供することで
環境保全と社会貢献を同時に実現されています。
『中越パルプ工業㈱ 竹紙』
http://www.chuetsu-pulp.co.jp/sustainability/activity/takegami
同じく海外でも“エシカル”は展開されています。
今では飲食店などでカムカムドリンクやカムカムサワーなんてのも目にするミラクルフルーツ「カムカム」。
ビタミンC含有量はレモンの約60倍(地球上の植物の中で1番!)、ポリフェノールの保有量はあのアサイーの約3倍、さらには抗酸化作用、高血圧予防など、豊富に含まれる栄養とその効果は「奇跡のフルーツ」の名に恥じません。
しかし、もともとはカムカムの採れるペルー・アマゾン川流域では見向きもされない果物でした。
このカムカムを世界に広げた日本人が、現地で「カムカムプロジェクト」を実践している鈴木孝幸さんです。
それまで現地農民にとって唯一現金作物だったのは、麻薬・コカインの原料となる「コカ」でした。
コカを精製する時に使用する各種の化学薬品はそのまま川にたれ流され環境汚染が深刻化していたため、コカを撲滅する対策のひとつとして、コカの栽培に代わる代替植物が必要でした。
鈴木さんは自生しているカムカムの成分を調べ商品化し、地元の農民に採取や栽培の方法などを教え、ジュースやアイスなどの商品化を実現しました。
環境問題の解決、現地農民たちの貧困問題、雇用問題など社会問題の解決に取り組んだ素晴らしい事例です。
『カムカムプロジェクト』
http://www.amazoncamucamujapan.com/
こういった環境や社会に配慮した商品やサービスを選択し、購入・利用するなどの消費活動を通じて、社会的な課題の解決に寄与していこうといった意識をもった消費者を“エシカルコンシューマー”と呼ぶそうです。
エコイベントに参加出来なくても、今すぐ、自分ひとりから始められる環境・社会貢献活動ですね。
会社案内
サティスファクトリーの会社案内です。
廃棄物マネジメントを中心に事業詳細や事例をご紹介します。