環境省は、2022年3月、バイオマス発電燃料等に関する廃棄物該当性の判断事例集の更新版を公開しました。
バイオマスの活用は、再生可能エネルギー利用推進に重要です。しかし廃棄物に該当する場合、輸送及び利用が規制されます。廃棄物該当性は管轄自治体が判断しますが、総合判断であるため判断にバラつきがあり安定性に欠けます。
そこで、環境省は平成24年に、各自治体の判断事例集を作成しました。今回、再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォースの要請を受けて、判断事例集を更新しました。
自治体へのアンケート調査の結果、過去10年間で、全国の廃棄物該当性の相談事例は111 事例。このうち燃料(有価物)と判断した事例が 56 件、廃棄物と判断した事例が 32 件、判断していない事例が 25 件であったとのことです。
事業者は自治体に相談する法的義務はありません。しかし、敢えて相談した場合、判断の要素や予想される回答を予測するうえで、この事例集は参考になるでしょう。
https://www.env.go.jp/recycle/example.pdf
<本コラムの執筆者>
佐藤泉法律事務所 弁護士 佐藤 泉
環境関連法を主な専門としております。特に、企業の廃棄物処理法、土壌汚染対策法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等に関連したコンプライアンス体制の構築、紛争の予防及び解決、契約書作成の支援を行っています。
役職・委員等(任期中)
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