筆者は以前よりプラスチック再生実験を進めレポートを執筆していたが、
これまで3Dプリンター廃材からの再原料化まで報告することができなかった。
そこで、さらなる再生実験を進める中で
現在の廃プラスチック再原料化には大きな課題があることに気づいた。
本レポートではプラ新法制定で求められる資源循環について記載し、
問題点と今後の展望について記載する。
ぜひ本レポートをご覧いただきたい。
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1.プラ新法制定により動き始めた資源循環の促進
<世界を取り巻くプラスチック問題>
- プラスチックごみは、2016年䛾ダボス会議から注目されるようになった。海洋に流出するその量は、世界全体で少なくとも年間800万トンあり、生態系に影響を及ぼしている。
- 海洋プラスチックごみ問題などの環境問題から、中国では2017年より廃棄物の輸入規制が強まり、日本では国内におけるプラスチック循環促進の重要性が高まっている。
- 2022年4月1日、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラ新法)が制定され、製造企業・使用企業・排出企業に体制の整備や実施状況の把握等、公開が求められるようになった。
→対象企業それぞれに確認対応に追われる
2.動脈産業を巻き込んだ取り組み
<新プロジェクト『神戸プラスチックネクスト』の開始>
- 2011年度から容器包装プラスチックの分別収集とリサイクルを実施する神戸市が、2021年に新しく自治体・小売店・製造事業者・再生資源化業者ら19社・76店舗をまとめてプロジェクトを開始。
- 洗剤・シャンプー・メイク落とし等の詰め替えパックの水平リサイクルを行う。スーパーマーケットも参加しているため市民が参加しやすい環境を整えている。
- 回収量は初年度目標量の5,000㎏に対して達成率10.8%の580kgにとどまり、2022年4月末以降の回収量の報告は更新されていない。
→再生利用・水平リサイクルを謳うが
3.プラスチック再資源化、資源の消費量削減に向けて
<今後求められる体制づくりとは>
- これからのものづくりにおいて、プラスチックの使用量削減と容器材料の見直しは欠かせない。
- 再資源化を前提とした資源の回収スキームが、全国に展開される体制整備が理想である。
- 各企業が使用・排出しているプラスチックを把握し、リサイクルしやすい素材を選定するには、プラスチックの性質や使用材料によっては配合比率まで専門性高く把握していく必要がある。
→プラスチック再生の道はまだまだ前途多難なことばかり
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