欧州からはじまった経済政策「DPP(デジタルプロダクトパスポート)」。
「聞いたことはあるけれど説明するのは難しい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このページではそんな「DPP」のミニ知識をお届けします。
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☑ DPPとは
・ ひとことで表すと「モノのパスポート」
・ 製品の持続可能性に関する情報を電子的に記録したもの
・ 製造元や原材料、リサイクル可能性や解体方法などを示し、製品ライフサイクルを追跡可能に
・ 循環型社会・循環経済(サーキュラーエコノミー)の構築には欠かせないとされている
☑ DPPを導入する4つの目的
① 持続可能なビジネス展開
環境に配慮した製品設計と普及を促す
② 消費者への情報提供
消費者一人ひとりの価値観や持続可能性への考えに沿った選択を促し、
より環境に配慮した消費者文化を醸成する
③ 効率的なリサイクルと廃棄物の削減
製品の素材や分解手順をリサイクル業者に素早く共有でき、
リサイクルや廃棄物管理を効率化する
④ 循環型経済の推進
ライフサイクルを延ばすことで、新たな資源の消費を抑制する
☑ 欧州での先進的な動き
2015年 | ・欧州委員会は「サーキュラーエコノミーパッケージ」を発表
・リサイクル率の向上、持続可能な製品設計、廃棄物削減などを目指す政策を打ち出した ・この中で、DPPの導入が言及され、製品情報のデジタル化の重要性が強調された |
2020年 | ・欧州委員会は「新サーキュラーエコノミー行動計画」を発表
・この計画で、DPPが重要な役割を果たすと明記された |
2021年 | ・欧州委員会は、特定の製品カテゴリでDPP実装を推進するパイロットプロジェクトを開始
・これにより、DPPの技術的要件と運用方法の評価が行われた |
2022年 | ・欧州委員会は、DPPの導入に関する法的枠組みを策定して公表
・製品情報の標準化、データの相互運用性、消費者への情報提供の方法などが詳細に規定 |
2023年 | ・欧州各国は、自国の法制度にDPPを組み込むための具体的な実装計画を策定し始めた
・各国独自の規制や標準を設けつつ、EU全体の枠組みに準拠したDPP導入の動きが加速 |
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以上「DPP」についてちょこっと紹介しました。
今後、各国での実装や技術の発展が進み、DPPの適用が拡大することが期待されます。
日本でもDPPが一般的な仕組みとなる日はそう遠くはないかもしれませんね。
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