法人用のパソコンは“産業廃棄物”として扱わなければなりません。その他、資源有効利用促進法に基づいてリサイクルしなければならなかったり、情報流出を防ぐためにデータを完全に消去する必要性があったりと様々な注意点があります。 この記事では、そんな法人用のパソコンを廃棄する際に気を付けるべきポイントをクローズアップ! 分別や主な処分方法などを詳しくご紹介します。
「事業で使用していた法人用のパソコンは、どうやって捨てればいいの?」
「法人用のパソコンの回収・処理はどんな業者に依頼すべき?」
「自宅で使っているパソコンと処分方法は同じ?」
事務所の撤退や移転、新しいパソコンに買い替える時、こんな疑問を抱える方も多いのではないでしょうか?
事業活動に伴い排出された法人用のパソコン(事業系パソコン)は、産業廃棄物扱いとなるため注意が必要です。
そもそも産業廃棄物とは、事業活動にともない生じた廃棄物のうち、法令で定められた20種類の廃棄物のこと。
産業廃棄物には法律で定められている“燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類”の6種類に加えて、政令で定めた14種類の合計20種類が該当します。
産業廃棄物は環境や人体に与える悪影響が大きく、不法投棄されてしまうと人命に危険を及ぼす事態に発展してしまう恐れもあります。
そのため、廃棄物処理法にて定められた適切な方法で処理しなければなりません。
また産業廃棄物の処理責任は排出事業者にあり、該当者は廃棄物処理法に則って責任を全うする必要があります。
一般家庭用のパソコンと異なり自治体に回収・処分を依頼できないため、自分たちで産業廃棄物処理業者やリサイクル業者などの手配が必要です。
法人用のパソコンを廃棄する際には、注意しなければならないことが主に3つあります。
前項でもご紹介したように、法人で使用していたパソコンは産業廃棄物として扱われます。
家庭内で使用していたパソコンと異なり、自治体の回収ボックスなどは利用できません。
産業廃棄物処理業者やリサイクル業者等を手配して、産業廃棄物として処理する必要性があります。
法人で使用していたパソコンは、3Rを総合的に推進するための法律“資源有効利用促進法”に基づき、メーカーが責任をもって回収・リサイクルするよう義務付けられています。
適切に処理しないと法律違反となり、排出事業者に罰則が科される恐れがあるため注意しましょう。
マニフェストとは、産業廃棄物の流れを把握・管理し、適正に処理されているか確認するために必要な書類です。
産業廃棄物を排出する際には廃棄物の種類や量・運搬業者などを細かく記入した上で、廃棄物と共に業者へ交付しなければなりません。
産業廃棄物の処分を業者に委託する際はマニフェストを正しく発行し、控えも保管しておきましょう。
続いて、法人で使用されていたパソコンの処分方法をご紹介します。
処分方法は、主に以下の3つ。
それぞれメリットや注意点がありますので、処分したいパソコンの台数などに応じて処分方法を選びましょう。
複数のメーカーのパソコンを処分したい場合におすすめの方法です。
産業廃棄物処理業者にまとめて処分を依頼すればメーカーごとに回収の依頼を出す手間が省け、メーカーに依頼するより低コストで処分できるケースがあります。
加えて、パソコン以外の不用品をまとめて処分できるのも嬉しいポイントです。
リサイクル業者の中には、パソコンを専門に扱っている業者もいます。
パソコン専門のリサイクル業者は処分費用を抑えやすく、データ消去まで依頼できるのが魅力です。
ただし、データ消去を依頼する場合は、セキュリティやサービス内容、料金プランの事前確認を徹底しましょう。
パソコンを製造したメーカーに直接回収・処分を依頼するのも手段のひとつです。
製造元のメーカーであれば適切な方法で処分してくれるため、安心して任せることができます。
しかし、メーカーに依頼する際には、処分するパソコンを1台ずつ申請しなければなりません。
そのため、複数のパソコンを処分する場合は手間がかかってしまうというデメリットもあります。
一般家庭で使われているパソコンと異なり、法人のパソコンは業務で使用しているため、データの削除などには細心の注意を払わなくてはなりません。
廃棄する際には、以下の3つのポイントにも気を付けましょう。
事業に使っているパソコンには、顧客情報や企業の内部情報といったデータが詰まっているため、処分する前には必ず完全に消去しましょう。
データを消去しきれずに廃棄してしまうと、第三者によって顧客情報や企業の内部情報を悪用される恐れがあります。
データが流出・悪用されると損害賠償請求をされる可能性もあり、企業としての信用を失いかねません。
そんなリスクを回避するためにも、専門業者や、データ消去ソフトを使ってデータを完全に消去してからパソコンを処分しなければなりません。
メーカー以外の産業廃棄物処理業者やリサイクル業者に依頼する際には、業者選びに要注意。
「料金が安かったから…」といった安易な理由だけで業者を選んでしまうと、情報が漏えいしてしまったり、廃棄物処理業の許可を得ていない業者に不法投棄されてしまったりと、様々なリスクがあります。
そのため、業者選びの際には“正確に法律に則って正しく処分してくれるのか”“産業廃棄物の収集運搬・処理に必要な許可を得ているのか”なども確認するようにしましょう。
法人のパソコンを処分する際には、管理シールや企業ロゴの除去も忘れずに。
管理シールや企業ロゴが貼ってある状態だと、収集運搬・処分の際にどこの会社のパソコンか把握されてしまうため、情報流出のリスクが高まります。
また、棚卸などの際に混乱しないよう、資産台帳を削除しておくことも大切なポイントです。
本記事の解説のように、一般家庭で使われていたパソコンと法人用に使われていたパソコンでは分別が異なります。
事業に使われていたパソコンなどの電子機器は産業廃棄物として扱わなければならない他、顧客情報や企業の内部情報といったデータが詰まっているため、情報流出を防ぐためにも業者選びの際には慎重な判断が必要です。
業者に処分を依頼する際には、「リサイクルしてくれるし、費用も安いから!」といった安直な考えではなく、処分方法や信頼がおける業者かどうかを確認の上、相見積もりなどもしながら処理を検討しましょう。
サティスファクトリーでは、産業廃棄物の適切な回収業者の手配やコスト適正化を承っています。
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