都心へのベッドタウンとなっている江戸川は、高齢者と子供の両方が多く、幅広い年齢層の人が暮らす特別区です。子供が多いのは、江戸川区の子育て支援制度が充実している電話や公園の多さなどが理由としてあげられます。葛西臨海公園や行船公園など広大な公園が多数あり、区民1人あたりの公園面接は東京都でトップを誇ります。
また、在日インド人が日本一多く住む地域でもあるため、老若男女、国籍問わずざまざまな人から愛されている待ちです。
今回は、この江戸川区に住むうえでは欠かせない、ゴミ・資源の出し方・分別の仕方を解説します。循環型社会を目指す江戸川区の区民として協力すべき取り組みについても、まとめてご紹介します。
現在、日本全国の自治体ででゴミの減量・資源化することで循環型社会の想像を目指しています。これは、地球環境が急速に変化していることと、焼却処分した後の最終処分場の埋め立て地不足が原因です。特に空いている土地が少ない都心部では、埋め立て地は直近の大きな課題となっています。まずは、江戸川区のゴミの排出事情からご紹介します。
2010年の江戸川区の人口は約68万人で2017年には約69.5万人にまで増加しました。一方で、2010年のゴミの排出量は約17.8万トンで、2014年に約17.1万トン、2017年には約16.7万トンと減少を続けています。1日1人当たりの排出量に換算すると719グラムから658グラムまで減少しており、人口が増えたにも関わらずゴミの排出量は大きく減少していることから、区民1人ひとりの協力が伺えます。
それでは、江戸川区で具体的にどのような取り組みが行われているのかご紹介します。
江戸川区は、2017年に1日1人当たりのゴミ排出量658グラムを、2021年には649グラムになるよう目標を掲げています。このゴミの減量に欠かせない取り組みがリデュース・リユース・リサイクルの3Rです。江戸川区では、ゴミの削減は区民の未来を守ることとして、積極的な取り組みを呼びかけています。リデュースは「作らいない」、リユース「繰り返し使う」、リサイクル「資源として活用する」それぞれが大切な要素で、1人ひとりの心がけでゴミを減らすことができます。
江戸川区は3Rハンドブックを作成し、3Rそれぞれの具体的な活動を紹介しています。リデュースでは無駄な包装を断る、壊れたものを修理して使う、詰め替え用の商品を選んで、ゴミの発生を抑制します。リユースでは、使わなくなったものをフリーマーケットに出したり、リサイクルできる商品を使うことで、繰り返しものを使うサイクルを作ることができます。最後は、リサイクルできるもを正しく資源として回収に出すことで、新しい商品として生まれ変わらせることにつながります。
江戸川区ではゴミの減量を実現するために、特に排出量が多い生ゴミを減らす「えどがわ食べきり推進運動」を実施しています。この運動では、国連で採択された持続可能な開発が目標として掲げられており、食品ロスの削減を目指します。江戸川区では食品ロスを減らすための意識作りや具体的なテクニックを周知しています。例えば、食べられる野菜の皮を使ったレシピの紹介や、フードバンクと呼ばれる余っている食品の持ち寄りなどの取り組みです。事業者にも協力を呼びかけており、「食べきり推進」として、小盛りメニューや量が調節できるメニューがあることやポスターの掲示を行っている飲食店を登録して、店舗のイメージアップと食品ロスの削減を行っています。
それでは、江戸川区の一般家庭から出るゴミ・資源の処理方法を見ていきましょう。ゴミ・資源の分別方法は、地域によって大きく差があり、とくに資源と燃えないごみは違いが出やすい項目です。江戸川区に住んでいる方は、江戸川区のルールをしっかり確認しましょう。
■資源
資源の回収は週に1回です。資源は、容器包装プラスチック・ペットボトル・びん・缶・古紙の5種類に分けて出します。
[容器包装プラスチック]
容器包装プラスチックの資源はプラマークが付いたトレイやボトル類・プラスチックのキャップ・カップ容器・レジ袋などです。汚れを洗って、中身が見える袋にまとめて集積所に出しましょう。
[ペットボトル]
キャップとラベルを外してから、中をすすいでから出します。集積所のペットボトルの回収ネットに入れましょう。
[びん]
お酒やジュースなどの飲料用とジャムや調味料などの食料用のガラスびんが該当します。中身が残らないように洗って、集積場に設置されている黄色のコンテナに入れましょう
[缶]
お酒やジュースなどの飲料用・缶詰やお茶などの食料用のアルミ缶・スチール缶を、洗って汚れを落とします。集積所の青色のコンテナに入れてください。
[古紙]
古紙は、新聞紙・段ボール雑誌・開いた紙パックが該当します。種類毎にひもで縛ってから集積所に持ち込みましょう。
■燃やすごみ
燃やすごみの回収は週に2回です。生ごみや紙くず・紙おむつ・衣類・食用油・木の枝・ゴム製品・革製品・プラマークがないプラスチック製品・汚れが落ちなかったプラマークが付いたプラスチック製品が該当します。ゴミ容器もしくは中身が見える袋に入れて出してください。食用油は紙・布に吸い込ませてから燃やすごみに出します。紙おむつは汚物を取り除いてから出しましょう。
■燃やさないごみ
燃やさないごみは月に2回の回収です。金属製品・乾電池・陶器・ガラス・刃物・小型家電・電球・蛍光灯・水銀を含む体温計・スプレー缶・ライター・カセットボンベが該当します。ゴミ容器もしくは中身が見える袋に入れて出してください。
[鋭利なもの]
割れたガラスや刃物類・鋭利な部分があるゴミは、新聞紙に包んだうえで、「危険」と表示してください。
[スプレー缶・ライター・カセットボンベ]
スプレー缶・ライター・カセットボンベは中身を使い切ったうえで、まとめて中身の見える袋に入れて出す必要があります。中身が残っていると、車両火災の原因となるため、穴をあける必要はありませんが、中身が残らないよう使い切りましょう。
[電池]
乾電池は燃やさないごみですが、ボタン電池・充電式電池は回収対象ではありません。
[水銀を含むもの]
水銀体温計など水銀を含むものは、中身が見える袋に入れて「水銀体温計」などと表示してから出しましょう。
粗大ゴミには一辺が30センチ以上の家具や電化製品・寝具・自転車などが該当します。家電リサイクル法で定められているエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機は粗大ごみには含まれません。さらに、小型家電リサイクル法で定められたデジカメ・携帯電話・ゲーム機など、パソコンリサイクル法で定められたパソコンなども粗大ごみの回収は依頼できません。いずれも適切にリサイクルに出す必要があります。 また、適正な処理が行えない、自動車やオートバイ・ピアノ・消化器・コンクリートブロックなども粗大ゴミ回収の対象から外れています。
江戸川区の粗大ゴミの回収は、東京都の広域をカバーしている「粗大ごみ受付センター」への依頼が必要です。回収の申込みはインターネットまたは電話で行います。インターネット予約では、誰が・何の粗大ゴミをどれだけ排出するのか、回収の日にちを申請します。他の人の粗大ゴミの回収もあるため、必ずしも希望の日時で予約がとれるわけではありません。年末や長期休みなど予約が集中する時期は、早めの予約を行いましょう。1度に申込めるのは、10個までと制限もあるため、引っ越しの際など多量の粗大ゴミがある場合は排出数にも気を付ける必要があります。
また、粗大ゴミの排出には手数料の支払いが必要です。粗大ゴミそれぞれに手数料が定められているため、処理券を購入して貼付する必要があります。処理券は200円のA券と、300円のB券の2種類があります。定められた手数料になるように組み合わせて張り付けましょう。処理券は江戸川区内のコンビニ・スーパー・清掃事務所などで購入が可能です。粗大ゴミを出す際は処理券に指名もしくは受付番号を記載しましょう。粗大ゴミを回収場所まで運び出すことが困難な人は、粗大ごみ受付センターからの受付ができないため、管轄の清掃事務所に問い合わせる必要があるため注意が必要です。
さらに、通常の粗大ゴミ回収とは別に、北部粗大ごみ持込施設もしくは南部粗大ごみ持込施設へ持ち込むこともできます。直接持ち込む場合は、手数料が割引になったり無料になる場合もあるため、安く抑えたい人にはおすすめです。
それでは、続いては、事業活動によって排出されるゴミの処理方法についてご紹介します。事業系のゴミは、一般家庭から出るゴミとは、処理に対する責任や処理方法が大きく異なります。
事業者が排出するゴミは事業活動により発生するゴミとして、事業者自らの処理が法律で義務付けられています。正しく処理できるように詳細を確認していきましょう。
事業系の一般廃棄物は、多くは家庭ゴミと同様の紙くずや生ごみなどが該当します。事業系の一般廃棄物は、排出した事業者自らで処理しなければなりません。もしくは、江戸川区の許可を受けた処理業者に委託する必要があります。「一般廃棄物収集運搬業許可業者」の許可証を必ず確認してから契約を結びましょう。
ただし、1日で出る廃棄物の量が50キログラム以外の場合は江戸川区が有料で回収・処理してくれます。小さなお店や事務所などで少量のみのゴミが出る場合は、江戸川区事業系有料ごみ処理券を購入・添付してゴミ・資源を出しましょう。家庭ゴミと同様に、燃やすごみ・燃やさないごみはもちろん、ダンボールや新聞などの古紙回収も依頼できます。ゴミを出す時は基本的に容器か袋に入れますが、いずれにも入らないゴミは一斗缶に入れて出すこともできます。いずれにも事業系有料ごみ処理券をわかりやすいところに貼り付けましょう。
産業廃棄物とは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によって定められる燃え殻・汚泥・ガラスくず・コンクリートくずなど20種類のゴミです。産業廃棄物は一般廃棄物よりもさらに厳しく適正な廃棄が義務付けられています。
さらに、産業廃棄物が一般廃棄物と異なる点は、廃棄の取り締まる管轄が、江戸川区ではなく東京都であるあることです。そのため廃棄の相談や問い合わせは、東京都環境局に行わなければなりません。
産業廃棄物は、排出した事業者に適切な保管・運搬・処理を行う責任があります。廃棄物が発生したら、法律に従って保管しましょう。そして、運搬・処理に関しては、東京都がそれぞれの業務に対して許可を出した業者にのみ委託することができます。委託時には委託契約書を結びますが、依頼する業務内容の許可を受けているのか・最終処分場の所在地などについて法律を違反していないか、詳細まで確認しましょう。無許可業者や法律に反する契約をした場合には、排出事業者にも責任があるため、罰則や行政処分などを受ける可能性があります。マニフェストの発行も義務付けられているため、廃掃法と産業廃棄物の処理方法は必ず詳細まで確認しましょう。
今回は、高齢者も子供を抱える家族も住みよい街、江戸川区のゴミ事情と一般家庭・事業系ゴミそれぞれの適切な処理方法をまとめてご紹介しました。循環型社会に向けて、ゴミの減量と資源化を進めるためには、区民1人ひとり、各事業者の協力が欠かせません。また、ゴミ処理には江戸川区の税金が使われているため、支払った税金を有効に活用してもらうためにも、ゴミの処理費用を減らして循環型社会実現を目指しましょう。
※当記事は公開当初の情報に基づき執筆しております。(最新の情報は行政HPをご確認ください。)
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