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府中市のゴミ、粗大ゴミ、産業廃棄物の処理|地域毎のゴミ処理について

今回は、府中市で生活するうえで欠かせない、ゴミと資源の分け方・出す時のルールをご紹介します。

府中市は、多摩市・小金井市・調布市などと隣接しており、東京都のほぼ中央に位置しています。府中駅の周辺を中心に広がる商業地域と、並木道や神社の境内の緑など自然も感じられるため、住み良い環境が整っています。そのこともあり、人口は年々増加しており、転居してきたばかりの人、これから転入する人も多いでしょう。

そんな、府中市ではゴミ処理費用の削減や環境問題への積極的な取り組みを行っており、全国的に見てもトップレベルの成果をあげています。ここでは、ゴミの排出の際にぜひ意識したい、府中市のゴミ処理事情についても併せてご紹介します。

府中市のゴミ処理の実情

現在の府中市では、ゴミ・資源共に戸別収集が主となっています。戸別収集のメリットは、市民が責任を持ってゴミ・資源の分別・排出を行わなければならないところにあります。どこの家庭から出たゴミなのかが、しっかりとわかることで、正しい分別が行われます。また、有料袋を採用することで、各家庭からのゴミ減量も実現しました。

戸別回収を開始する前、平成17年はゴミ・資源の排出量のピークで、約8万トンが排出されていました。その後、戸別回収が開始されたこと・市のゴミ減量への取り組みによって、平成30年にはゴミ・資源物の排出量は約5.7万トンにまで減少しました。

また、府中市の1日1人当たりのゴミ排出量は、平成30年時点で同規模の市町村で全国4位と、かなり排出の削減が実現しました。現在、ゴミ・資源の排出量は605グラムです。今後は、この排出量を595グラムにすることが課題となっています。

ここからは、府中市のゴミ減量の取り組みを3Rそれぞれご紹介します。 3Rとは、リデュース・リユース・リサイクルの3要素からなる、ゴミの減量のための行動指針です。ゴミの発生を抑制、物を再使用し、最終的には再資源化する環境行動を促します。

リデュースに関する取り組み

府中市では、ゴミの発生抑制・リデュースの取り組みとして、食品ロスの削減・マイバックの持参推進・生ゴミ処理機の貸し出し・ゴミ減量化処理機の購入費補助などを行っています。

さまざまな食材が溢れる現代では、毎日お茶碗1杯分の食べられる食品が捨てられており、世界的な議題にあがっている問題です。食品ロスは、1回に買い物する量を減らしたり、飲食店でのオーダー量を調節するだけで削減できます。

マイバッグの持参は、誰でもすぐに始められる手軽で即効性のある取り組みです。近年注目されている問題、プラスチックごみの削減に大きな効果があります。

生ごみ処理機やゴミ減量化処理機を使えば、排出するゴミを減らすことができます。府中市では、生機器の購入を検討している人や、効果を試したい人向けに、ごみ処理機の貸し出しを行っています。実際に購入する場合は、条件を満たせば補助金の給付を受けられます。

リユースに関する取り組み

市は物の再使用・リユースの取り組みの一環として、リユースショップの運営・修理施設の開催・中古自転車の修理・販売などを行っています。

「リサちゃんショップけやき」では、家庭で使わない新品・ほぼ新品の物を展示販売するお店で、商品をお店に預け、商品が売れれば手数料を抜いた金額を受け取ることができます。 「おもちゃの病院」は、35年以上続いているおもちゃの修理施設です。壊れたおもちゃを持っている人は、得意分野を活かした修理を行う会員に、部品代実費・修理代無料で修理を依頼することができます。

中古自転車は、粗大ゴミとして回収された自転車を、安全な状態にしてから販売されています。この中古自転車は、府中市の公式ホームページに掲載されている、リサイクル自転車販売店で購入可能です。

リサイクルに関する取り組み

再資源化・リサイクルの取り組みについては、小型家電・使用済みインクカートリッジ・ペットボトルの回収・集団回収などが行われています。

携帯電話・デジタルカメラ・電気カミソリなどの小型家電には、都市鉱山と呼ばれるほど、多くの貴重な金属が使われています。そのため、府中市では市のイベントで回収ボックスを設定したり、宅配で家電を回収する取り組みを企業と提供して行ったりと、貴重金属の再利用のために新たな取り組みを取り入れています。

使用済みのインクカートリッジは、家電量販店やメーカーで回収が行われていますが、市役所でも各社メーカーのインクカートリッジを回収しています。

府中市には、市内のスーパーマーケットに、ペットボトルの自動回収機を設置しており、リサイクルにペットボトルを出す度に交通系ICカードのポイントが溜まります。500ポイントごとに、50円相当の買い物券と交換が可能です。

一般家庭から出される府中市のゴミの処理方法

ここからは、廃棄物を出す時の、分別・排出ルールをご紹介します。ゴミは、正しく分別すれば、より効率的に、より多くの資源化を行うことができます。

家庭から出る一般廃棄物の回収・処理方法

■燃やすごみ
週に2回の回収があります。排出の際は、緑の袋に入れてください。 燃やすごみには、生ゴミ・汚れた紙類・汚れた容器やプラスチック・割りばし・汚れた布類などが該当します。 出す際は、生ごみの水気を切って袋に入れてください。

■燃やさないごみ
週に2回の回収があります。 排出の際は、オレンジの袋に入れてください。 燃やさないゴミは、金属やゴム類・ガラス・陶磁器類・靴・傘・電球・プラマークの付いていないプラスチック製品などが該当します。 傘は、袋に一部を入れた状態で口を縛ってください。電化製品を出す際は、乾電池を出して排出してください。刃物や割れたガラスや陶器などは、紙で包んだうえで、袋に入れてください。

■容器包装プラスチック
週に1回の回収があります。 排出の際は、ピンクの袋に入れてください。 容器包装プラスチックには、ペットボトルのラベル・総菜のパック・シャンプーのボトル・お菓子の袋などが該当します。 汚れたものを出す際は、水ですすいでから排出してください。油汚れや固形の汚れがとれないものは、燃やすごみで排出しましょう。

■危険ごみ
4週に1回の回収があります。 排出は、無料なので指定の袋はありません。 危険ごみには、ライター・スプレー缶・カセットボンベ・小型充電式電池・充電式の小型家電などが該当します。 スプレー缶やライターは、中身を使い切ってから排出しましょう。中身が残っている場合は、「中身あり」と分かりやすく表記しなければなりません。

■新聞
4週に1回の回収があります。 回収は無料なので、ひもで十字に縛って排出してください。 折込チラシも、併せて出すことができます。

■段ボール
2週間に1回の回収があります。 回収は無料なので、開いた状態で十字に縛って排出してください。

■雑誌・雑紙
2週間に1回の回収があります。 回収は無料で、ティッシュの箱や雑誌、トイレットペーパーの芯などをひもで十字に縛って排出してください。 シュレッダーにかけた紙は、45リットルまでの透明・半透明の袋に入れて出してください。

■紙パック
週に1回の回収があります。 回収は無料なので、開いたうえで、綺麗にすすぎ、十字にひもで縛ってください。

■古布
週に1回の回収があります。 回収は無料なので、45リットルまでの透明・半透明の袋に入れてひもで十字に縛ってから排出してください。

■かん・びん
2週に1回の回収があります。 排出は無料で、容器や市の指定ケースに入れて排出してください。 いずれも、飲食用のかん・びんが回収の対象です。汚れをすすいで、排出してください。かんは潰さず、びんは蓋をはずして、排出しましょう。

■ペットボトル
2週間に1回の回収があります。 PETマークが付いたボトルが対象で、回収は無料です。 排出の際は、すすいだうえで潰し、かごやネットに入れて出しましょう。

■有害ごみ
4週に1回の回収があります。 蛍光灯・乾電池・水銀を含む製品が対象で、無料で回収されます。

■家庭配食用油
毎月1回、拠点回収されています。 固めていない食用廃油が、回収の対象です。

■おむつ
週に2回の回収があります。 燃えるごみと同日に無料で排出できるため、有料袋に入れずに、透明・半透明の袋に入れて「おむつ」と表記してから排出しましょう。

■落ち葉・下草
週に2回の回収があります。 おもつと同様に、燃えるごみと同日に無料で排出できるため、有料袋に入れずに、透明・半透明の袋に入れてください。ただし、45リットル袋3つまでが排出できる上限です。

粗大ゴミの回収・処分

続いて、粗大ゴミの回収・処分方法をご紹介します。粗大ゴミは、基本的に最大40センチメートルの大型ゴミのことを指します。電化製品の場合は、30センチメートル以上のものです。

回収は、事前申し込み制で、回収時には有料の粗大ごみシールを購入して貼付する必要があります。

粗大ゴミの回収は、府中市粗大ごみコールセンターへ収集で、電話もしくはインターネットから申し込まなければなりません。予約の際に、回収日を決めますが、必ずしも希望の日付を指定できるわけではないため、引越しなど排出に期限がある場合は注意が必要です。1度に申込みできるのは、おおむね15点以内なので、粗大ゴミの数にも注意しなければなりません。

粗大ごみシールは、200円・500円・1000円あり、各粗大ゴミに設定された処理手数料と同額分を購入し、粗大ごみに貼ってください。処理手数料は、府中市の公式ホームページにも掲載されている、粗大ごみ処理手数料一覧から確認できます。 シールは市内のコンビニや商店で購入が可能です。

また、回収当日は、朝8:30までに、予約時に選択した場所に出しましょう。

事業活動から出される府中市のゴミの処理方法

ここからは、事業系の廃棄物の処理方法についてみていきましょう。事業系の廃棄物は、企業規模や職種にかかわらず、事業活動から発生する全てのゴミや資源のことを指します。業務に関わる廃棄物はもちろん、従業員の食べ物の容器や店舗前を掃除した際のゴミなども事業系廃棄物として見なされます。

この事業系廃棄物の廃棄については、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」いわゆる廃掃法によって、「排出事業者責任」を定めています。 これは廃棄物を排出する事業者が、全ての責任を持って廃棄・リサイクルを行う、もしくは自治体から許可を受けた処理業者に委託をしなければならない、ということを意味します。廃棄物の適正処理はかなり厳しく定められており、懲役刑・罰金刑や行政処分の対象です。

事業活動による廃棄物は、「事業系一般廃棄物」「産業廃棄物」の2種類に分けられており、それぞれ処理方法・必要な対応が異なります。 今回は、いずれの廃棄物についても、処理のポイントをご紹介します。

事業系一般廃棄物

事業系一般廃棄物は、事業活動から出る廃棄物で、産業廃棄物以外のゴミ・資源を指します。具体的なごみは、一般的な可燃ごみや資源物が対象です。ただし、事業活動によって発生するため、排出事業者による処分が原則となっています。そのため、処理を行う際は、事業者内で法を順守した処理を行うか、府中市が許可を出している一般的廃棄物処理業者に処理を委託しなければなりません。

ただし、廃棄物の排出量が1日10キログラム未満の少量排出事業者が排出する、燃やすごみ・新聞・段ボール・雑誌・雑がみ・びん・かん・ペットボトルなどについては、特別に府中市が回収を行っています。事前に登録を行ってから、市の指定する方法で排出してください。 燃えるごみ・燃やさないごみ・容器包装プラスチックは指定の袋を購入、排出量を守って出してください。新聞紙や段ボール、雑がみ・雑誌は、束ねたうえで登録番号と事業所名を記載して排出してください。びん・かん・ペットボトルは、登録番号・事業所名を明記した容器やかごを要して、排出しましょう。

産業廃棄物の排出

事業系一般廃棄物に対して、産業廃棄物は廃棄物の処理及び清掃に関する法律で定められたコンクリートくず・金属くず・がれき類・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ・金属くずなどの20種類の廃棄物を指します。この産業廃棄物は、一般廃棄物と異なり府中市での回収は一切行われていないため、事業者自らの責任で適切に処理しなければなりません。そもそも、産業廃棄物は都道府県が管轄しているため、詳細については東京都への問い合わせが必要です。そして、産業廃棄物処理業者の許可も東京都が行っています。

産業廃棄物の処理を委託する際には、東京都から出される産業廃棄物処理の許可は、保管・運搬や処理などの廃棄に至るまでの工程や、産業廃棄物の種類ごとに出されています。契約時には、必ず東京都が発行する許可証の業務許可範囲を確認しましょう。

また、書面での契約書や産業廃棄物管理票(マニフェスト)の発行が義務付けられています。契約書には、許可証の業務許可範囲の他、約15種類の項目の記載が必要です。

産業廃棄物管理表は、産業廃棄物が廃棄もしくはリサイクルされるまでの工程で、どの産業廃棄物処理業者がどこで処理を行うのかなど最終処分までの詳細を記載します。運搬・中間処理・最終処分などで異なる業者が対応を行うこともあるため、正しく法律・条例に違反しないよう細心の注意が必要です。報告書は東京都に提出しなければなりません。産業廃棄物管理票は5年間の保存が義務付けられているため大切に保管しましょう。

まとめ

今回は、市をあげて全国トップレベルのゴミ排出量低を実現している、府中市のゴミ事情と分別・排出ルールをご紹介しました。3Rを積極的に推進しているため、府中市行政はさまざまな取り組みを行っています。 そのため、府中市でゴミ・資源を出す場合は、分別・排出ルールの厳守を促しています。正しい分別と資源化は、廃棄物を大幅に減らすことにつながります。世界的に深刻化する環境問題・ゴミ問題を緩和し、住み良い住環境を守るためにも、まずは普段から正しいゴミ出しを行いましょう。

※当記事は公開当初の情報に基づき執筆しております。(最新の情報は行政HPをご確認ください。)

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