八丈町は、東京都の諸島地域の町で、伊豆諸島の八丈島と八丈小島からなります。八丈島の人口は約7,000人で、八丈小島は無人です。マリンスポーツや豊かな自然を求めて多くの人が集まる人気の観光地です。羽田空港から飛行機で45分なので、23区内にも気軽に遊びに行くことができます。
今回は、八丈町で暮らすうえで欠かせない、ごみ・資源の出し方・分け方のルールをご紹介します。引っ越してきたばかりの人や、移住の予定がある人、事業を始めたいと思っている人は参考にしてください。
八丈町では、1年間に約4,200トン(2017年)のごみが排出されています。1日1人あたりのごみ排出量では、1,522グラムです。このごみの量は、同年の東京都の平均885グラムを大きく超えています。観光客によるごみの排出も一部ありますが、八丈町を含む島嶼地域は、東京都のなかでもとくに1人あたりの排出量が多いため減量努力が必要でしょう。
八丈町では毎年6月の第1日曜日をクリーンデーと定め、地域のごみ拾いや清掃、ごみの散乱防止のための活動を行っています。
そのほか、家庭ごみの多くを占める生ごみの減量を行うために、生ごみをたい肥にできる「コンポスト」を無償で貸し出す事業も実施しています。貸与期間は3年で、3年を過ぎると無償で譲渡されます。
まずは、ごみを増やさないよう普段からごみを意識することから始めると良いでしょう。
それでは、八丈町で暮らすうえで守るべきごみ・資源の分け方・出し方を確認しましょう。
ごみや資源を排出する際は、ごみ袋に名前を書いて、誰が出したかわかるようにしてください。収集日当日の午前8:30までに出すようにしましょう。ネットが設置されている集積所はネットを被せてください。
燃やせるごみ | 燃やせるごみの収集は、週に2回あります。 燃やせるごみとして排出できるのは、生ごみ・革製品・ビニール・プラスチック類・飲料用紙パック・テープ類・木くずなどです。 生ごみは水気をよく切って袋に入れてください。テープ類は、他のごみと分けて袋に入れます。木くずは、長さ50cm直径5cm以内に切り、束にして出してください。革製品や革靴などに金属類が付いている場合は取り外しましょう。 |
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資源ごみ | 資源ごみの収集は、週に1回あります。 資源ごみとして排出できるのは、飲料缶・ペットボトル・ダンボール・新聞紙・雑紙類・白色発泡スチロールやトレイです。集積所に出すときは、品目ごとに異なる袋に入れてください。 ・飲料缶 ・ペットボトル ・ダンボール・新聞紙・雑紙類 ・白色発泡スチロールやトレイ |
空きびん | 空きびんの収集は、月に1回あります。 空きびんとして排出できるのは、ガラスビンや、割れたガラスくず、せともの類です。 割れているものを出すときは、紙や布で包んで「ガラス」と明記してください。酒びんは再利用できるため酒店や販売店に返却してくだい。びんのフタは取り外してください。また、飲料用や食品用でなかが汚れている場合は、水で洗ってから出しましょう。 |
有害ごみ | 有害ごみの収集は、週に2回あります。 有害ごみとして出せるのは、蛍光灯・電球・電池・バッテリー・水銀体温計・ライターです。 品目ごとに袋を分けてください。燃やせるごみに混ぜて出すのは絶対に止めましょう。とくに、水銀が原因で焼却炉が停止した場合、復旧のためには多くの経費、つまり税金が必要になります。 |
金属ごみ | 金属ごみの収集は、週に1回あります。 金属ごみとして排出できるのは、傘・刃物・スプレー缶・金属製品です。 刃物を排出する場合は、危険がないように紙や布に包んで、「刃物」と明記してください。スプレー缶は、各スプレー缶に記載されている方法でガスを抜いたうえで、他のごみと分けて袋に入れてください。 金属製品には、鍋ややかん、資源にならない缶などが該当します。電池が入っている場合は取り外してから排出してください。 |
古着 | 古着の収集は、月に1回あります。 古着として排出できるのは、デニム類・背広・Tシャツ・Yシャツ・ズボンなどです。下着や靴下、革製品、汚れているもの、タオルなどは燃やせるごみに該当します。 |
粗大ごみは、定期的な収集がないため、有明興業株式会社八丈島営業所にリサイクル料を支払い、戸別収集してもらう必要があります。依頼する際は、粗大ごみの量や大きさを正確に伝えてください。リサイクル料金は、1目が1,000円で、2つ目以降は500円ずつかかります。
また、リサイクルが義務付けられているエアコン・テレビ・冷蔵庫・冷凍庫・洗濯機・洗濯乾燥機は、粗大ごみとして排出できません。リサイクル料金や運搬費などを支払う必要があります。料金は製品によって異なるため、家電小売店または有明興業株式会社八丈島営業所に問い合わせてください。
一度に大量のごみ・資源が出る場合、収集できなくなるため、直接施設に持ち込むようにしましょう。持ち込み先は、下記の通りごみ・資源によって異なります。
八丈町クリーンセンター |
飲料缶 |
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株式会社八丈建機サービス | ダンボール・新聞紙・雑紙類 古着 |
有明興業株式会社八丈島営業所 | ペットボトル |
ちょんこめ作業所 | 酒びん・ビールびん |
八丈町で事業を行う場合は、家庭ごみと排出方法が異なるため注意が必要です。
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(通称:廃棄物処理法)」で、事業活動によって発生した廃棄物は、排出事業者が責任をもって適正に処理することが義務付けられています。そのため、事業者は、法に準ずる処理ができる施設を設けるか、自治体が認可した業者に委託する必要があります。自己処理は難しい事業者が多いため、自治体の認可業者に委託するのが一般的です。
事業活動によって発生する廃棄物は、「産業廃棄物」とそれ以外の「事業系一般廃棄物」に分けられます。委託できる業者も、東京都が許可を出す産業廃棄物収集運搬業者や処理業者と、市区町村が許可を出す一般廃棄物収集運搬業者に分けられます。委託時には、許可を受けているか、どのような廃棄物を扱えるのかをしっかり確認しましょう。八丈町では、事業系一般廃棄物に限って町で処分も行っています。
今回は、八丈島八丈町で暮らすうえで知っておきたいごみ・資源の分別・排出ルールを紹介しました。八丈町の豊かな自然を守り、ごみ問題や環境問題を解決につなげるためには、島民1人ひとりがごみの減量や、排出ルールの厳守を意識することが大切です。今回紹介した内容を参考に、まずはごみ・資源を正しく分別するところから始めましょう。
※当記事は公開当初の情報に基づき執筆しております。(最新の情報は行政HPをご確認ください。)
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