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板橋区の粗大ゴミ、産業廃棄物の出し方

埼玉県との県境にある、板橋区。巣鴨や池袋までのアクセスが良い一方、下町の雰囲気が色濃く感じられる街並みが多い区です。東京都内でも、特に物価が安く、学生や若者が多く暮らしています。 また、飲食店もおしゃれで高級感のあるお店ではなく、立ち飲みで安く食べて飲めるお店の方が、人気があるようです。

今回はこの板橋区について、ゴミ事情や分別・出し方の詳細をご紹介します。板橋区に転入して来た方や、在住者だがゴミ出しでわからないことがある方は、ぜひ当記事を参考にしてください。

板橋区のゴミ処理の実情

世界に流れに合わせて、日本の国家として持続可能な社会づくりへの方針を固めており、板橋区でも発生抑制・再使用・リサイクルの3Rを推進しており、循環型の社会の実現に対する取り組みを行っています。

板橋区の人口は増加傾向にあり、平成29年には約56.1万人でした。一方で、ゴミの回収量は減少傾向にあり、平成16年のゴミの回収量が約16.3万トンだったのが、平成29年には約10.6万トンと、13年で約6.3万トンのゴミの減量に成功しました。 一方で、資源の回数量も減少傾向にあり、平成22年の3.2万トンから平成29年には約2.9万トンとなっています。これは、資源の大部分を占める古紙・新聞紙の排出が減少していることが理由として挙げられます。

板橋区では、ゴミの減量をさらに推進していくとともに、ゴミの中に未だに含まれている未選別の廃棄物をしっかりと分別することを区民に働きかけていくとしています。特に資源として3Rが可能な品でも廃棄物として出されることが多い品目が、紙パックや紙袋などの紙類や新聞紙や段ボール・古布です。これらの徹底した分別を促すことが今後の課題の1つとして挙げられます。

板橋区のゴミと資源に関する取り組み

続いては、ゴミの減量・資源のリサイクル率アップを成功した板橋区の取り組みについてご紹介します。板橋区の取り組みの意図や目的を把握し、適切なゴミと資源の排出・分別につなげましょう。

板橋かたつむり運動~かたつむりのおやくそく~

「板橋かたつむり運動」では、リデュース・リユース・リサイクルの3Rを区民に発信・拡大を推進しています。この運動の合い言葉は「かたつむりのおやくそく」で、3Rを実現するための具体的な取り組みの内容を表しています。「か」片付け上手、「た」大切に使う、「つ」使い切る、「む」無駄にしない、「り」リサイクルで、区民1人ひとりの実践を促しています。

また、資源とゴミの分別・出し方についてまとめたハンドブックを作成して、区内全戸へ配布しています。このハンドブックブックには、ゴミ・資源の分別・出し方や、ゴミの減量やリサイクルへの取り組みなどがまとまっており、誰でも簡単にゴミに関する情報を得られる優れものです。 さらに、資源とゴミの分け方・出し方を小学生や幼児向けに再編したハンドブックを作成したり、区内の保育園・幼稚園・小学校出前授業も行うことで、次世代への環境教育・学習にも力を入れています。

板橋区一般廃棄物処理基基本計画2025

板橋区は、平成30年に「板橋区一般廃棄物処理基基本計画2025」を発表しました。これまでも循環型社愛を作るための取り組み・計画が実施されてきましたが、今回の板橋区一般廃棄物処理基基本計画2025は、第4次の計画として位置づけられています。 当計画では2018年から2025年までの8年後において人と環境の共生・循環型都市の創造・3R推進の強化などが解決すべき課題・目標として盛り込まれており、実施される具体的な取り組みや数値目標についても明記されています。

また、正しいゴミの分け方・出し方の周知に加え、ゴミの減量にも具体的な取り組みを行っています。生ごみからたい肥を作れるコンポスト容器設置の促進・家庭で余っている食品を福祉施設へ寄付する食品ロスの削減に関する取り組み、リサイクルショップの運営などの取り組みが挙げられます。

板橋区統合アプリ「ITA-Port」

板橋区は、区内の公共施設や区のイベント・災害マップなどの板橋区の情報を届けるスマートフォンアプリ「ITA-Port」を提供しています。

このアプリには、ゴミ・リサイクルに関する機能が付いています。地域別のゴミ出しカレンダーや資源・ゴミの分別辞典やゴミの出し方の検索機能、英語・中国語・韓国語への翻訳機能などの機能を付けることにより、単身者や若者・外国人にも適切な資源・ゴミの分別や排出を促しています。

ゴミの分別辞典は、具体的な廃棄物の品目名から、適切な廃棄方法を提示してくれます。出すときの注意点や正しい出し方の指示も確認することができます。普段は排出しないゴミであれば、不燃ゴミに出すべきなのか・粗大ゴミの方がいいのかなど、正しい廃棄法に迷うこともあるでしょう。家庭にあるあらゆるものが、五十音順で並んでおり、誰でも簡単にゴミ・資源の処理方法を検索することが可能です。

一般家庭から出される板橋区のゴミの処理方法

続いては、板橋区の資源・ゴミの分け方・出し方を具体的にご紹介していきます。資源やゴミの減量や循環型社旗の創造は、区民は1人ひとりの協力が欠かせません。将来の快適な住環境を守るために、定められたルールに従って資源・ゴミを排出しましょう。

家庭から出る一般廃棄物の回収・処理

一般廃棄物とは、可燃ごみ・不燃ごみ・資源の3つがあります。各地域定められた当日の朝8時までに出しておきましょう。

■可燃ごみ
可燃ごみの回収は週に3回あります。 該当するのは、生ゴミ・紙ゴミ・ゴム類・プラスチック製品・食用油などです。食用油は布染み込ませたり、凝固剤で固めて排出しましょう。 出すときは、中身が見えるゴミ袋に入れます。一度の排出では、ゴミ袋3つ程度とされており、先が尖ったものが入っている場合は「キケン」と表示するようにしましょう。

■不燃ごみ
不燃ごみの回収は、月2回です。地域別に回収日を確認しましょう。 不燃ごみは、陶磁器やガラス類・リサイクル法に該当しない30cm未満の家電・蛍光灯・かさ・金属類・カイロ・アルミホイルなどが含まれます。排出の際は、中身が見える袋もしくは蓋つきの容器に入れて出しましょう。 カセットボンベやスプレー缶・ライターに関しては、清掃車やゴミ処理場での火災原因となるため、出す際は特に注意が必要です。中身は全て出し切り、缶や容器には穴を開けずに出します。同種ごとに中身が見える袋に入れて、袋に品名を表示してください。

■資源
資源の回収は週に1回、品目別に回収容器に入れる、もしくは、紐で縛って出しましょう。 資源には、新聞・雑誌・段ボール・ペットボトル・びん・缶・紙パックなどが含まれています。ペットボトル・びん・缶・紙パックは汚れをすすいで、綺麗にしてから排出してください。 ペットボトルやびんに付いているラベルやプラスチック製のキャップなどは、すすいでから可燃ごみに出しましょう。紙製品にビニールコーティングがされていたり、紙以外の素材の取っ手などが付いている場合は資源として出すことができません。取り除いて紙だけにして資源として出すか、もしくは可燃ごみとして排出してください。

粗大ゴミの回収・処分

粗大ゴミの処理は有料かつ予約制です。「粗大ごみ受付センター」に収集・もしくは持ち込みの申し込みを行い、手数料を支払う必要があります。粗大ごみ受付センターは、東京都(一部地域を除く)の粗大ゴミの回収予約・粗大ゴミとして排出できる品目の一覧表示・品目ごとの手数料の確認まで、粗大ゴミの排出において一括して活用できるサイトです。 粗大ゴミの申込には、この粗大ごみ受付センターのサイトを通してインターネット予約を行うか、電話をかけて行いましょう

粗大ゴミは、原則一片が30cmを超える大型のゴミを指します。ボーリングのボールやダンベルなど、30cm以下のものでも一部粗大ゴミとなる可能性があるため、不明な場合は粗大ゴミ受付センターに確認しましょう。サイトでも粗大ゴミに該当する品目が確認できます。白物家電やパソコン・スマートフォン・デジタルカメラは、リサイクルすべき品目として法律に定められています。リサイクルが必要な品目についても、併せて確認しておきましょう。

粗大ゴミの回収を申し込むときは、日付と回収場所・手数料を確認します。申し込みが完了したら、区内のスーパーやコンビニ・商店で粗大ゴミ処理券を購入し、品目ごとに処理券を貼りつけておきましょう。手数料は東京都内でも異なる場合があるため、他地域から転入して来た場合は購入前に改めて確認しておきましょう。

回収日当日は、朝8時までに指定場所に置いておきます。自身で粗大ゴミが運び出せない65歳以上の方、身体的な障がいがある方は、管轄清掃事務所に相談することになっています。住んでいる地域によって、管轄清掃事務所が異なるため、お住まいの地域の管轄が板橋東清掃事務所であるか、板橋清掃事務所であるかを確認しましょう。

持ち込みを行う場合は、粗大ごみ受付センターで予約を済ませた上で、粗大ゴミ処理券を貼りつけ、西台粗大ごみセンターに持っていきましょう。持ち込みの時間は、月~金曜日は13~16時、土日祝は9~16時です。持ち込みの場合の荷下ろしは持ち込み者自身が行うことになっているため、2トン車以下の車で運び入れましょう。

事業活動から出される板橋区のゴミの処理方法

事業系の廃棄物は、原則廃棄物の排出者が責任を持って自身で処分することが定められています。 事業者自身での廃棄が困難な場合は、廃棄物処理業者へ委託することができます。一般廃棄物であれば板橋区長に認可を受けた一般廃棄物処理業者へ、産業廃棄物は都道府県知事に認可を受けた産業廃棄物処理業者へ依頼しましょう。ゴミの種類によって依頼する業者の指定や、委託できる業務の範囲が異なるため、契約時には注意が必要です。

産業廃棄物とは、事業活動で発生した廃棄物の内、廃棄物の処理及び清掃に関する法律で定められた20種類の廃棄物です。産業廃棄物は、保管・運搬・処理いずれにおいても、健康や環境に影響を与える恐れがあるため、適切な処理が必須となっています。

少量の事業系廃棄物の排出

事業活動から排出される一般廃棄物は、原則事業者自身が廃棄しなければなりませんが、家庭ゴミの収集に支障が出ない少量であれば、有料で板橋区に取集・廃棄を依頼することができます。

この場合は、事業系有料ごみの処理券を貼って、指定の場所に排出します。排出できる事業系の般廃棄物は、家庭ゴミと同様、可燃ごみ・不燃ごみ・資源・粗大ごみに分けられます。分別されていなゴミは、回収されないため、分別した上で区内のコンビニや商店で販売されている事業系有料ごみ処理券を貼付して排出しましょう。家庭ゴミと違い、排出する量によって支払う処理料金が定められており、量によって貼付すべき処理券を購入する必要があります。10L・20L・45L・70Lのごみ処理券が用意されています。

産業廃棄物の処理

産業廃棄物には、排出事業者責任というものがあり、排出事業者自身での処理や、産業廃棄物の適切な処理に関する責任が定められており、排出事業者には廃棄物の処理及び清掃に関する法律を順守した対応が求められます。

産業廃棄物は、処理だけでなく、排出後の保管や分別運搬に関しても適切な処理が定められています。さらに産業廃棄物の許可業者であっても、収集・運搬、管理、廃棄など業務内容によって許可範囲が異るため、契約の場合は委託する業務内容に合った許可を受けている業者であるか確認が必要です。 契約時には、許可証の確認はもちろんのこと、廃棄物の引き渡しには産業廃棄物管理票(マニフェスト)の発行も義務付けられており、交付状況は都道県知事に報告しなければなりません。

義務違反の罰則は厳しく、細かく内容ごとに分けられています。不法投棄や委託基準の違反関しては、1,000万円以下の罰金もしくは5年以下の懲役刑という厳しい罰則があるため、企業ブランドを守るためにも産業廃棄物の処理は適切に行いましょう。

まとめ

今回は、板橋区のゴミ事情から適切な分別・出し方についてまとめて解説してきました。行政が取り組むゴミの減量や資源化は、区民・事業者それぞれの努力が欠かせません。同じ東京都内でも、ゴミの分別や出し方、処理の手数料は異なります。転入して来た方は、都内からであっても改めて、板橋区のゴミ出しルールを確認することが必要です。

板橋区での快適な生活を送れるよう、正しい廃棄物の処理を行いましょう。

※当記事は公開当初の情報に基づき執筆しております。(最新の情報は行政HPをご確認ください。)

東京都内のその他の地域の粗大ゴミ・産業廃棄物の回収について

【東京都・23区内】

【東京都・23区外】