利島村は、東京都の伊豆諸島に位置する、人口300人程の小さな島です。海に囲まれ、自然のなかで暮らしたいという人々に魅力的なエリアとなっています。また、本州とは東海汽船や超高速ジェット船で結ばれているため、東京都心に足を延ばして買い物や遠出を楽しむことができます。
今回は、利島村で暮らすうえで欠かせない、ごみの分け方・出し方について紹介します。これから利島村で生活する人・事業を始めようと考えている人は、正しい処分方法について確認しましょう。
利島村のごみ・資源排出量は、2017年の1年間で113トンでした。1人あたりの排出量に換算すると、1日974グラムです。
島嶼地域の1人1日あたりの平均は1,528グラムで、利島村の排出量は島嶼地域のなかで最も少ない数字となっています。しかし、同年の東京都全体では1人1日あたり885グラムなので、利島村の排出量は平均よりも多いことになります。
自然があふれる利島村にとって、ごみ問題は島の美しさや住環境を脅かす大きな要因となるため、できるだけごみの発生を抑制し、減量を行うことが重要です。
持続可能な循環型社会を構築するために、利島村では廃棄物の減量化・リサイクルを進めています。(仮称)汚泥再生処理センターや老朽化した清掃センターの建替え、ごみの分別を促進するためのストックヤードなどのインフラ整備を行う予定です。
同時に、利島村では島内での生活を守るために、ごみの発生抑制を意味する「リデュース」、物の再利用を意味する「リユース」、資源の再生利用を意味する「リサイクル」の3Rも推進しています。各家庭でしっかりとごみと資源を分別すれば、リサイクル率を向上させることができます。食品ロスが発生しないように食品の賞味期限や保存期間に注意したり、生ごみの水気を十分に切ったりと、身近なところから始めましょう。
利島村から排出される家庭ごみは、粗大ごみとそれ以外で処分方法が異なります。ごみと資源は、正しく分別して、決められた曜日に出しましょう。一部で、指定の回収日ではない日にごみを出しているケースが見受けられ、利島村から繰り返し注意喚起が行われています。
ごみを出すときは、収集日当日の朝9時までに出す決まりです。ごみ袋には、指定の透明の袋か、半透明の袋を用いてください。
燃えるゴミ | 燃えるゴミは、月曜日・水曜日・金曜日に収集があります。 燃えるゴミとして排出できるのは、生ごみ・紙類・枝類・布類・ビニール・プラスチック類です。 枝類を出すときは、30センチメートル以下に切ったうえで、束ねて排出してください。 |
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燃えないゴミ | 燃えないゴミは、火曜日に収集があります。 燃えないゴミとして排出できるのは、刃物類・陶器類・ガラス類・金属類・電球・破損品です。 |
資源ゴミ | 資源ゴミは、火曜日に収集があります。 資源ゴミとして排出できるのは、プラマークのついたビニールやプラスチック類・スチール缶・アルミ缶・ペットボトル・発泡スチロール・ビン類です。 缶・ビン類・ペットボトル・飲料用のパックを排出するときは、なかを洗浄し、ラベルを剥がしてください。 |
有害ゴミ | 有害ゴミは、第4火曜日に収集があります。 有害ゴミとして排出できるのは、蛍光管・充電できる電池・マンガン電池・アルカリ電池です。 |
粗大ごみの収集は、事前申込制・有料です。事前に利島村役場に収集を依頼しましょう。
粗大ごみは、指定の袋に入らない大型のゴミです。ただし、家電リサイクル法によってリサイクルが義務付けられている、テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機・パソコンなどは収集されません。
粗大ごみを処分したいときは、前の週の金曜までに電話で利島村役場の産業・環境課に取集を依頼します。収集日は、第3火曜日もしくは第4火曜日に設定されています。
申込が完了したら、粗大ごみシールを購入して粗大ごみに貼り付けて、収集日当日の朝9時までに出してください。
事業活動から出される廃棄物は、排出する事業者が責任をもって適正に処理することが、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」によって定められています。事業活動とは、商店や美容院、工場などの企業や個人事業主の活動や、公的なサービスや施設での活動が含まれます。家庭から排出されるごみ・資源以外は、事業活動から排出される事業系廃棄物として適正に処分しましょう。
適正に処分するためには、法律に沿って自己処理を行う方法と、自治体が許可を出した業者に委託する方法があります。適正に自己処理を行える施設を所有している事業者は少ないため、業者への委託が一般的です。なお、事業系廃棄物は事業系一般廃棄物と産業廃棄物に分けられており、業者への認可もそれぞれ行われています。
事業系一般廃棄物は、産業廃棄物以外の廃棄物です。一般的に、事業系一般廃棄物の収集は、市町村区の管轄で、市町村区が業者に営業許可を出します。ただし、利島村では、木くずや紙くずなどの固形状の事業系ごみについては、家庭ごみと一緒に収集または、清掃センターでの受け入れが行われています。
産業廃棄物とは、法令によって定められた20種類の廃棄物のことを指します。さらに、有害性や爆発性などをもった危険な産業廃棄物は、特別管理産業廃棄物や特定有害産業廃棄物として、別途定められています。それぞれ取り扱える業者が異なるため、東京都の許可業者一覧で確認しましょう。
産業廃棄物は都道府県の管轄なので、東京都から許可を受けた業者と契約して、搬出を行う必要があります。産業廃棄物は、自治体のごみ処理施設では処理できないため、必ず業者に委託してください。
今回は、利島村でごみや資源を排出するときの分け方・出し方を紹介しました。利島村は人口の小さな島ですが、1人あたりのごみ排出量は東京都の平均よりも多いため、少しずつ減量していく必要があります。ごみ問題に取り組むときは、基本の3Rを意識してください。今回の記事を参考に、ごみの減量と正しい分別を行いましょう。
※当記事は公開当初の情報に基づき執筆しております。(最新の情報は行政HPをご確認ください。)
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